//ドイツにおける医療保険
ドイツにおける医療保険2018-11-18T15:17:25+00:00

ドイツにおける医療保険

2009年以降、ドイツ連邦共和国に居住する者は皆、医療保険に加入しなければならない。ドイツに短期滞在する場合であっても医療保険を必要とし、医療保険に加入しない場合はビザの発給が不許可となる。

ドイツの特徴
公的医療保険
民間医療保険
学生
外国人労働者
外国人訪問学者
難民
インターン生/オ・ペア生
参考情報/リンク

ドイツ医療保険制度の特徴

ドイツの医療保険は、公的医療保険(GKV)と民間医療保険(PKV)という二重制度を採用しているという特徴がある。公的医療保険は誰でも加入できる一方で、民間医療保険の加入には特定の条件が適用される。

ユーロ経済圏1 (EEA)に属する国およびドイツと社会保障協定2 を締結している国出身のドイツ居住者は、同国の医療保険の被保険者のままでいることができる。それ以外の国の保険内容はドイツと比べて明らかに違うことがある。そのため医療費の自己負担や付加保険の締結が必要な場合がある。

公的医療保険(GKV)および連体の原則

公的医療保険の保険料額は所得によって異なる。総所得金額をベースに標準保険料率14.6%(2018年度)が掛けられる。本保険料率の費用負担は、被保険者と雇用者で7.3%ずつに分けられる。さらに、被雇用者は医療保険ごとに額の異なる追加保険料を課される。保険料算定限度額(2018年:月々4,425ユーロ)を超える場合は、保険料算定に所得は関係ない。公的医療保険の場合、子どもと配偶者は家族保険を無償で受けられる。

特定のグループに属するドイツ居住者は、いずれかの公的医療保険に加入しなければならない。その特定グループには、特に以下の者が含まれる。

  • 団体職員(ただし、総所得が保険加入限度額以内であること)

  • 年金受給者(被保険期間が満了している場合)

    • 失業手当Iを受給する者
公的医療保険相談先
公的医療保険一覧
公的医療保険審査
公的医療保険比較

民間医療保険の個別内容

民間医療保険(PKV)は皆が加入できるものではない。被雇用者は総所得額が保険加入限度額(2018年は月々4,950ユーロ)を超える場合に民間医療保険で被保険者となることができる。該当する者は、申請により保険加入を免除される。しばしば、民間医療保険への加入にはドイツでの最低居住期間が求められる。ドイツ国外の保険に加入する者は、長期間被保険者であることを証明する必要がある。多くの民間医療保険会社はこうしたグループに対して特定のニーズおよび滞在期間に適した特別な保険料金を提案している。

民間医療保険に加入する場合、健康状態(健康診断)に関する質問がなされることがある。ドイツの保険適用は被保険者が本国に帰国した時点で無効となる。

以下のグループは多くの場合に民間医療保険に加入している。

  • 団体職員(ただし、総所得が保険加入限度額以上であること)

  • 公務員

  • 個人事業主およびフリーランス

民間医療保険の保険料金は所得によらず、健康状態、年齢、適用内容に応じて異なる。保険料は被保険者ごとに異なる。

民間医療保険のサービス内容は、政府の規制に則るものではなく、公的医療保険よりさらに多岐に渡る構成となっている。また、サービス内容は被保険者に応じて調整され異なる場合がある。合計取扱手数料については、被保険者が事前に前払いするものとする。保険は請求書発行に応じて本手数料を返戻する(費用回収の原則)。

付加保険

付加保険は、医療保険の内容を補完するために締結するものである。締結は収入に関係なく民間保険会社で行うことができる。重要な付加保険の例として、介護付加保険、歯科治療付加保険、病院付加保険などが挙げられる。

民間医療保険相談先
民間医療保険変更
歯科治療付加保険相談先
民間医療保険審査
医療付加保険相談先
歯科治療付加保険審査

ドイツに在住する外国人留学生向け医療保険

ドイツの大学または専門大学で学業を始める外国人留学生は皆、医療保険に加入しなければならない。医療保険の加入証明を持たない者は、入学許可を受けることができない。

ドイツに在住する学生の医療保険加入義務

滞在目的、出身国、学生の年齢に応じて適用される条件は異なる。原則として、次の5グループに分けられる。

1 ユーロ経済圏¹ またはドイツと社会保障協定² を締結をしている国出身の学生
2 上記に該当しない国出身の学生
3 30歳以上もしくは14学期の専門的学習を終えている学生
4 進学対策用語学コース参加者
5 外国人博士課程後期生および外国人奨学生

30歳未満/14学期以降のユーロ圏居住者向け医療保険

ユーロ経済圏¹ および社会保障協定² を締結する国出身の学生は、本国の医療保険証明書を提示することによりドイツの医療保険加入義務を免除される。

出身国の医療保険 ドイツの医療保険オプション 付加条件
公的医療保険 公的医療保険の確認 本国の健康保険のユーロ健康保険カード(EHIC)
民間医療保険 民間医療保険 本国の保険確認、

所定の医療保険によるサービスおよび投薬治療の請求

医療保険未加入 公的もしくは民間医療保険 30歳以上の場合は、民間医療保険のみ可

注意:ドイツにおいて民間医療保険に加入し、かつ30歳未満の外国人留学生は入学許可のために公的医療保険の免除に関する証明書を必要とする。その後に学生として滞在する期間中は公的医療保険に加入することはできない。

非ユーロ圏居住者の医療保険加入

その他の国出身の学生は皆、ドイツに滞在する間、公的または民間医療保険に加入しなければならない。年齢が30歳を超える場合または14学期目を終了する学生は公的医療保険ではなく民間医療保険に加入する必要がある。ドイツで進学対策向け語学コースに属す者もまた同様の条件が適用される。

公的医療保険の料金(2018年)

外国人留学生向け保険 医療保険料 介護保険料 合計料金
学生、子どもなし(23歳以上) 66.33 Euro* 18.17 Euro** 84.50 Euro*
学生、23歳未満または子どもあり 66.33 Euro* 16.55 Euro** 82.88 Euro*

*外国人留学生向け公的医療保険の料金は、いずれの医療保険であっても同一料金。各種医療保険には個別の付加保険料金が発生する。
**保険の料金は、子どものいる学生が2.55%、子どものいない23歳以上の学生が2.80%の保険料率を受ける。

学業開始前に外国人留学生は保険の担当をしている学生連盟または外国人留学生担当学務センター(国際交流室)に相談することを勧める。

ドイツでの就業 –
外国人労働者向け医療保険

原則として、被雇用者は就業する同国の社会保険に加入しなければならない。労働の為の滞在が短期間であっても、ドイツの医療保険に加入する必要がある。

ユーロ圏在住者の医療保険適用範囲

ユーロ加盟国1 またはドイツと社会保障協定2 を締結している国出身の外国人労働者は、ドイツにおいて雇用を受けているか個人事業主として仕事をしているかに関わらず医療保険に加入しなければならない。これは、雇用を受けている者がその他加盟国に居住しているまたは雇用者がその他の加盟国に登記している場合もまた同様に適用される。ただし、これには以下2つの例外があるものとする。

1
ある加盟国で被雇用者であると同時に別の加盟国において個人事業主をしている者⇢両国で被雇用者向け社会保険に入ることができる。

2
期間限定で海外に出向(最大12箇月)⇢出身国の医療保険(ここでは様式E101が必要)

非ユーロ圏居住者の医療保険適用範囲

滞在期間に関係なくユーロ圏外の被雇用者は就業許可に加えて滞在許可を得た時点でドイツの医療保険制度の適用を受けるものとする。第三国に属する者はドイツの在外公館またはドイツの移民当局において請求することができるものとする。

ドイツでの就業および研究 –

外国人労働者および外国人訪問学者向け医療保険

外国人訪問学者向け規則

外国人訪問学者(研究者)および同伴する家族にも医療保険は強制的に加入させるものとする。そのため、第三国に属する者は出国前に必ず利用可能な保険について問い合わせる必要がある。医療保険の提示があって滞在許可が発行される。公的規則概要。

出身/滞在種別 医療保険規則
ユーロ経済圏¹ もしくはドイツと社会保障協定² を締結している国出身の外国人訪問学者 本国およびドイツ国内の医療保険(ユーロ健康保険カード)が有効
本国の医療保険または社会保険当局の様式番号1もしくは101が必要
ドイツに居住する外国人訪問学者(長期滞在) ドイツで許可を受けている保険会社での医療保険加入 

本国既存の医療保険はドイツ滞在期間中請求金額と変更可能

就業契約を結ぶ外国人訪問学者 公的もしくは民間医療保険のドイツ医療保険加入を必要とする
奨学金を受給する外国人訪問学者 民間医療保険のみ可

ドイツ移民向け医療保険

ドイツに移住し、長期滞在を希望する移民は、医療保険の加入契約が必要である。医療保険に加入契約しない場合、ドイツ滞在ビザの申告は受理されない。

ユーロ圏居住者の滞在権利

原則として、ユーロ加盟国内の居住者は、同国で雇用を受けていない場合であってもユーロ圏の国に住む権利を有する。滞在権利は以下2つを条件とする。

1
移民は、該当するユーロ加盟国に於いて生活するために、十分な「生活資金」を証明しなければならない。

2
「新しい」ユーロ加盟国における医療保険の契約

非ユーロ圏出身の居住者向け規則

ドイツへの渡航にビザを必要とする国出身の移民は、その渡航期間に医療保険契約の提示を必要とする。移民が雇用を受けているか否かによって、各種条件が公的および民間医療保険に適用される。

ドイツへの難民向け特別規則

ドイツに政治的またはその他の迫害から保護を希望する者は特別な資格を得る。原則として、難民申請者は公的医療保険を受けることができない。病気の際には、難民は庇護申請者給付法(AsylbLG)に従いサービスの要求を行うことができる。滞在資格および期間によって、各種サービス度合いの異なる法律が適用される。

庇護申請者給付法の第4条に従い、要求には次のことが含まれる。

  • 急性の病気の場合に、包帯用具や薬剤の使用、治療に使用されるその他のサービスを含む医療行為

  • 妊娠中や分娩中の妊婦の助産や包帯用具・投薬の使用を含む介護および医療

  • 診察およびワクチン接種の使用

生徒、インターンシップ生、オ・ペア生向けドイツ医療保険

0
法的保険義務制限

ドイツの機関に在籍する外国人生徒、インターンシップ生、オ・ペア生は同人が滞在する期間中有効な医療保険ならびに傷害保険に加入しなければならない。外国人インターンシップ生およびオ・ペア生は月々450ユーロ以上の収入を得る場合、公的医療保険に加入しなければならない。ユーロ経済圏1 ならびに社会保障協定2 を締結している国からの外国人招致・訪問者に特定の要件がある場合、民間医療保険に加入することもできる。

本国もしくはドイツの医療保険か

ユーロ経済圏¹ の加盟国から来た訪問者はユーロ健康保険カード(EHIC)による扱いをドイツで受けることができる。出身国がドイツと医療保険に関する規則も含めて社会保障協定² に同意している場合、必要な場合にドイツでのサービスを請求することができる。サービスの範囲は各同意内容に基づき決められる。ユーロ経済圏¹ ではない出身国かつ社会保障協定² について同意なき場合、民間医療保険を契約しなければならない。オ・ペア生は民間医療保険および傷害保険の料金はゲストファミリーが負担するものとする。

オ・ペア生の年齢制限:

  • 原則、18歳から27歳まで

  • ビザ申請は18歳から26歳まで

  • ユーロ経済圏外出身者は18歳から24歳まで

  • 保険適用期間は最大12箇月とする

本国または滞在する国に限らず、外国に滞在する前に相談することを強く勧める。例えばこれには該当する在外公館、移民当局や保険会社が挙げられる。

注意:保険の料金およびサービス内容は提供する保険契約のプロバイダごとに異なる。そのため、価格やサービス内容は事前によく確認することが求められる。また、業務・旅行プログラム内でドイツに短期滞在する者には別の料金形態がある。

ドイツに初めて訪問する方への参考情報

緊急時にすべきこと。 緊急で医療救援を必要とする場合、頼ることのできる人物やどのように救援を受けることができるか知っておくことが求められる。

1. 緊急時相談先電話番号

緊急で医療救援を迅速に受けるまたはその他の緊急時においては、次の緊急相談先がある。

112 → 緊急救急/救急車、消防車(ヨーロッパ全土で有効)
110 → 警察

上記に挙げる緊急連絡先は無償で電話をかけることができる。

2. 緊急医療

相談時間外の医療救援を相談する場合は以下の通りである。

  • 公的医療保険医師会の緊急医療救援:電話番号 → 116117
  • 市立病院もしくは最寄りの大学病院での緊急受入

3. 薬剤および薬局

薬剤はドイツ国内の広範囲に張り巡らされた薬局ネットワークを介して薬局で手に入れることができる。該当する薬局には、赤い大きな文字で「A」と表記がある。現在ではインターネットでの薬剤注文も普及している。ただし、以下の点で異なる。

  • 処方箋の要らない薬剤 ⇢ 医師による処方箋は不要

  • 処方箋を必要とする薬剤(例:抗生物質)  ⇢ 事前に医師による検査および処方箋、追加料金が必要

緊急時にはドイツで薬局緊急対応が受けられる。最寄の該当薬局のURL(「サービス対応薬局」)は新聞や薬局の掲示板で確認できる。

4. 相談・介助 – お役立ちリンク

教育機関等 URL
連邦移民難民庁 (Auswärtiges Amt) www.auswaertiges-amt.de
在独外国人委員会 (Bundesamt für Migration und Flüchtlinge) www.bamf.de
連邦難民評議会 (Bundesausländerbeauftragte) www.bundes­auslaender­beauftragte.de
ドイツ学術交流会 (Die Landesflüchtlingsräte) www.fluechtlingsrat.de
ドイツ学術交流会 (Deutscher Akademischer Austauschdienst – DAAD) www.daad.de
ドイツ学生互助会 (Deutsches Studentenwerk (DSW) e.V.) www.internationale-studierende.de
ドイツ大学長会議振興財団 (Stiftung zur Förderung der Hochschulrektorenkonferenz) www.hochschul­kompass.de
全州文化大臣協議会事務局 (Sekretariat der Ständigen Konferenz der Kultusminister der Länder)

外国教育制度中央審議機関 (Zentralstelle für ausländisches Bildungswesen)

www.anabin.kmk.org
ゲーテ・インスティチュート (Goethe-Institut e. V.) www.goethe.de
教育機関等進学準備および試験開発学会 (Gesellschaft für Akademische Studien­vorbereitung und Test­entwicklung e. V.)
テストダフ・インスティトゥート (TestDaF-Institut)
www.testdaf.de
連邦教育研究省 (Bundesministerium für Bildung und Forschung) www.bmbf.de
連邦保険庁 (Bundesversicherungsamt) www.bundes­versicherungs­amt.de
政治教育局 (Bundeszentrale für politische Bildung – bpb) www.bpb.de
外国疾病金庫ドイツ連絡機関 (Deutsche Verbindungsstelle Kranken­versicherung Ausland – DVKA) www.dvka.de
医療施設等 URL
厚生省 (Bundesministerium für Gesundheit – BMG) www.bundes­gesundheits­ministerium.de
健康教育局 (Bundeszentrale für gesund­heit­liche Aufklärung – BZgA) www.bzga.de
病気予防および健康増進連盟 (Bundesvereinigung für Prävention und Gesund­heits­förderung e. V. – BVPG) www.bvpraevention.de
ドイツ独立患者相談機関 (Unabhängige Patienten­beratung Deutschland – UPD) www.patienten­beratung.de/de
ドイツ赤十字 (Deutsches Rotes Kreuz – DRK) www.drk.de
ドイツ・ディアコニー事業団 (Diakonie Deutschland) www.diakonie.de
カリタス事業団 (Caritas Deutschland) www.caritas.de
ボランティア社会福祉連邦労働団体 (Bundesarbeitsgemeinschaft der freien Wohlfahrtspflege – BAGFW) www.bagfw.de
ドイツ・エイズ対策事業団 (Deutsche AIDS-Hilfe) www.aidshilfe.de
ドイツ依存症問題センター (Deutsche Hauptstelle für Suchtfragen e.V. – DHS) www.dhs.de
ドイツSTI協会 – 性の健康振興協会
(Deutsche STI-Gesellschaft e.V. – Gesellschaft zur Förderung der Sexuellen Gesundheit)
www.dstig.de
ドイツ食料協会 (Deutsche Gesellschaft für Ernährung e. V.) www.dge.de
ドイツ健康都市ネットワーク (Das Gesunde Städte-Netzwerk) www.gesunde-staedte-netzwerk.de

¹ ユーロ/ユーロ経済圏:ユーロ加盟国、リヒテンシュタイン、ノルウェー、アイランド +スイス
² ドイツと社会保障協定を締結している国:ボスニア・ヘルツェゴビナ、フランス海外県・海外領土(フランス・ギアナ領、グアドループ、マルティニーク、マヨット、レユニオン)、イスラエル³、クロアチア、モロッコ、マチェドニア、モンテネグロ、セルビア、トルコ、チュニジア
³ 締結は医療保険の範囲内で母親支援にのみ関する

MerkenMerken